繰り返されるデモとクーデター

繰り返されるデモとクーデター

2020年12月現在、タイでは9月頃から本格化した若者による反政府集会やデモ行進が今もなお続いている。デモを行う人々が求めているのは首相の辞任と王室改革である。今までタイでは政治家の汚職や経済状況の悪化をきっかけにデモやクーデターが何度も繰り返されてきた歴史があり、国民によるデモに陸軍が介入し死傷者をともなう大規模な事件に発展することもあった。

若者が中心のデモ

かつてタイで起こったデモ活動と2020年のデモでは参加者やデモの行い方に違いがみられる。以前のデモでは政党団体が主導で行われることが多かったが、2020年のデモではSNSを用いて呼びかけを行い、大学生や中高生が多く参加している。抗議活動が終了した後は短時間で解散するという形をとっており、デモを通して基本的には武力鎮圧などに発展したケースは非常に少ない。

タイにおける民主化

2020年のデモでは国会解散や新憲法の制定を求める声が強い。なぜなら現行憲法や現行の政治体制は軍事政権により構築されたものであり、特権階級や高所得者層や軍にとって有利なものだからである。デモに参加する者が求めているのはそうした古い政治体制を本当の意味での民主政治に改革することなのである。

タブー視されてきた王室批判

タイでは王室に対して中傷や侮辱、または敵意をあらわらすものに対して有罪の場合、最大で15年の禁固刑が科される不敬罪が存在するにもかかわらず、2020年のデモでは若者を中心に反王室スローガンやあからさまな王室批判が行われている。その背景にはコロナで疲弊する国に目を向けずドイツで大変を過ごしていることや、国王自身や親族の権力が過剰に拡大していることがあげられる。

2006年 タイ軍事クーデター

当時首相を務めていたタクシン・チナワット首相の汚職疑惑などで政権への反発が高まり、タクシン首相不在時にクーデター引き起こされ、軍が全権を掌握した。このクーデター以降、政治家よりも軍部の政治的権力が強まる

2010年 暗黒の土曜日

バンコクで発生した武力弾圧事件のことを指し、約2000人を超える負傷者をだす大規模事件に発展した。タクシン元首相を支持する国民のデモを鎮圧するため陸軍が装甲車や銃で無差別に発砲。バンコクは大混乱に陥った。

2014年 タイ軍事クーデター

平和と社会構造を改革することを目的に、プラユット陸軍総司令官が陸海空軍と警察で組織された団体が全権を掌握し、テレビ演説にてクーデターを宣言。これはタイ王国を立憲民主制へと変えた立憲革命(1932年)以来、実に19回目のクーデターとなった。

動画コンテンツ

タイのデモ(2020年9 – 10月)
タイのデモ(2020年11 – 12月)
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