タイランド4.0

次世代型産業育成を目的とする「タイランド4.0」

世界一の親日国として知られ、ASEAN諸国の中でも「先進国」とされているタイであるが、高齢化による労動力の不足や、輸出依存度の高さ、さらには「中進国の罠」も懸念されているのが、2020年におけるタイ経済の現状である。「タイランド4.0」は、2036年までに1人あたりのGDPを13,000ドルまで上げることで高所得国の仲間入りを目指す目的を掲げている。

「中進国の罠」とは

新興国が低賃金の労働力を原動力とし中所得国の仲間入りを果たした後に、自国の人件費の上昇や後発新興国の追い上げ、先進国との次世代型産業の格差などによって、経済成長が停滞する現象を指す。タイ政府による長期ビジョン「タイランド4.0」が掲げる、「2036年までに高所得の仲間入りをする」という目的を達成するには、長期的に5%を上回る経済成長率を維持する必要がある

GDPの浮き沈みが激しい

タイという国は輸出依存度が高いため、世界経済の景気によって左右されやすい経済システムであることが挙げられる。中国の経済力鈍化に伴う輸出の減少が懸念されているが、それと同時に不況知らずのベトナムやこれから経済発展の機運が高まるミャンマーへの輸出拡大を行っている。このような経済的背景から、タイには「リスク分散型」の輸出形態が求められているといえる。

「タイランド4.0」とは

今後20年でデジタル立国を目指すという計画で、デジタル経済の発展と新世代産業の育成をふたつの柱としている。これまでの「タイランド3.0」は、従来型の重工業や工業製品の輸出に注力していましたが、「タイランド4.0」では、イノベーション主導型の経済成長へと舵を切ることを宣言している。具体的には、2036年までに1人あたりのGDPを13,000ドルまで上げ、高所得国の仲間入りを目指す計画である。重視されている分野として、次世代自動車、スマートエレクトロニクス、医療・健康ツーリズムがあげられる。

東部経済回廊(EEC)

タイランド4.0の中核として位置づけられているのが「東部経済回廊(EEC)」である。EECとは、タイ東部の3県(チョンブリ県・ラヨーン県・チャチュンサオ県)を経済特区(特定投資優遇地域)として開発する計画である。そもそもタイ経済では、人件費の向上および生産年齢人口の減少といった問題を抱えており、これまでのような労働収益型産業への依存は厳しいとされている。つまり国内の労働市場を、タイランド4.0で掲げられている次世代ターゲット産業とされる知識集約型の労働へと移行していかないと、先述の「中進国の罠」に陥ってしまう可能性がある。

進む高齢化、不足する労働力

ASEANの中で唯一高齢化が進んでいると言われている国がタイである。日本と同様、タイでは、高齢化による労働力の低下が問題とされている。ASEANでは、ベトナムやマレーシア等の新興国の経済発展が著しく、これらの国々は人件費が安く、更には若い労働力が豊富にある為、コスト的な面で考えるとタイよりもASEAN後進国への進出が魅力的だと言える。タイ政府は労働力不足に対し、保育サービスの充実等による女性の就業機会の増加、高齢者の就業率の増加、外国人労働者の誘致といった施策をとっている。

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タイランド4.0
THAILAND 4.0 – ประเทศไทย ยุค 4.0 – (English)
Thailand’s Eastern Economic Corridor (English version)
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